ふつーの話なのにおもしろい、渡辺ペコの[ペコセトラ]がスゴイ
2月8日に発売された渡辺ペコ先生の[ペコセトラ
恋愛の話だったり、仕事の話だったり、兄弟の話だったり、家族の話だったり。
どの話も、どこにでもあるようなふつーの話です。
でも、このふつーの話がすごくおもしろいんです。

見てもらった方が早いので、一本目の「ジャグリング」を簡単に紹介。
編集者をしている女性・佐倉はジャグリングが上手くなってきました。
ジャグリングとは日本語でいうところのお手玉みたいなもので、サーカスに行くとピエロがボールみたいなものを投げたり取ったりしているアレのことです。
佐倉は最初、2個のボールを持っていました。
それからもう2個増えて、最近新しいボールが1個増えました。
最初に持っていたボールの名前は『憧れ』と『尊敬』。
2個増えたボールは『好感』と『興味』、そして新しい1個が『下心』です。
佐倉は仕事先の男性に恋をしそうになっていました。
持っているボールは、男性に対する気持ちです。

相手の男性の名前は柴田さん。
妻子持ちというハンデがありますが、何とか距離感を縮めたいところです。しかし柴田さんは年下の佐倉にいつも敬語、対応も丁寧で距離が縮まる気配がありません。
そんな関係でしたから、ときどき佐倉は思うのでした。

でも、そんなことは出来るわけもなく、今は現状維持の状態です。
この現状維持の状態で最もキツいのが、柴田さんの口から出る奥さんの話です。佐倉の気持ちに気付いているのか分かりませんが、予防線を張られているように感じていしまいます。
でも佐倉はこれが健全な状態であるようにも思っています。
アリストテレスの言葉に『人間は社会的動物である』とあるように、佐倉は恋をしそうになっている女であると同時に、編集者という社会的動物なのです。社会を構築する一人の動物として、理性を持って接することは社会人として当たり前なのかもしれません。
だから…

話の中盤までですが、この辺で。
※ここから終盤、とりわけ最後の1ページはキレイすぎて、簡略しての紹介は無理です。
見てもらって分かるとおり、仕事相手に恋をする女性を描いたふつーの話なんです。
しかし、これが心に響きます。
感情と心理の表現が卓越しており、それがよく分かるのが上の一コマとこの言葉。
下心がこの人の目にとまらないように
恋心がじぶんの手にあまらないように
ダ・ヴィンチ編集長の帯コメントにはこうありました。
「あなたの作品には神が舞い降りる瞬間がある。」
私にとって上の一コマがまさにそれでした。
最後に。
[ペコセトラ]には、子供のころ眠る前に読んでもらった大好きな絵本と同じ感覚を覚えます。『大人の絵本』と言ったらへんかもしれませんが、どの作品も読み心地が良く、なぜか読み終わった後に「明日いいことあるかも」と漠然と思えました。
感想でも良いですし、参考になったレビューサイトのURL等、
その他の情報など気が向いたらで良いのでよろしくお願いします。
その他の情報など気が向いたらで良いのでよろしくお願いします。







